1.はじめに
みなさんこんにちは、2回目の研究を書かせていただく*です。感染拡大の影響で活動が制限されている中ですが、前回よりクオリティを高くして、少しでも読みやすい研究を目指したいと思います。今回の研究は「都営新宿線の急行列車」についてです。拙い文章ですがよろしくお願いします。
2.都営新宿線の運行形態
都営新宿線は新宿駅と本八幡駅を結ぶ都営地下鉄の路線で、新宿駅からは京王線に直通しています。ほとんどの列車が京王新線を経由し笹塚駅まで乗り入れ、一体的な運行を行っています。並行するJR総武線や東京メトロ東西線のバイパス路線として機能しており、混雑率はこれらの路線よりも低いです。
主力車両の10-300形
京王線から乗り入れる9000系
都営新宿線の最大の特徴ともいえるのが「急行列車の運転」です。停車駅は以下の路線図の通りとなっています。日中時間帯に運行され、新宿駅~本八幡駅間を各駅停車より11分速い29分で結びます。岩本町駅と瑞江駅で各駅停車を追い越します(大島駅での待避も可能です)。
都営新宿線の路線図(笹塚~新宿間は京王新線)
3.急行列車の問題点
(1)本数が少なく、京王線とパターンサイクルが合っていない
都営新宿線の急行列車は48分間隔で運行されています。本数が少ないのも問題ですが、それ以上に問題なのが「乗り入れ先とパターンサイクルが合っていない」という点です。乗り入れ先の京王線は20分で1サイクルとなるパターンダイヤを採用しているため、京王線との接続が悪いという問題が発生しています。
また、都営新宿線の急行列車は新宿方面が午前のみ、本八幡方面が午後のみの運転となっています。並行する東京メトロ東西線は早朝と深夜を除く全時間帯で速達列車が運転されており、利便性の差が浮き彫りになっています。
(2)停車駅の問題
速達列車は各駅停車より混雑していることが多いですが、都営新宿線の場合は各駅停車より空いていることが多いです。この理由としては、停車駅が少なく利用しにくいことが挙げられます。利用率向上のためには停車駅の変更が必須ではないでしょうか。
(3)緩急接続を行っていない
急行列車は岩本町駅と瑞江駅で各駅停車を追い越します。この2駅はどちらも急行通過駅なので、急行列車と各駅停車の間で乗り換えを行うことができません。利便性を高めるためには、急行停車駅である大島駅で待避を行う、停車駅を変更するなどの方策が必要になるでしょう。
4.問題点の改善策
(1)本数が少なく、京王線とパターンサイクルが合っていない
これに関しては、単純に増発を行うのが望ましいでしょう。都営新宿線の利用客はそこまで多くはないので、増発しすぎると乗車率が悪くなってしまいます。そのため40分間隔での運転が妥当だと思います。
また、運行時間帯の拡大も必要だと思います。具体的には、東京メトロ東西線と同様に早朝・深夜を除く全時間帯で運行するのが望ましいです。都営新宿線は待避設備が充実している路線なので、ラッシュ時の急行運転も可能だと思います。並行するJR総武線や東京メトロ東西線との競合において、ラッシュ時の急行運転は有力な対策であると思います。日中と同じ停車駅で運転すると先行列車に詰まってしまうので、停車駅を増やした「通勤急行」として運転するのが望ましいと思います。また、岩本町駅と大島駅は上下線で待避線を共用しているため、反対方向(朝の本八幡方面、夕方の新宿方面)での急行運転は難しいと思われます。
(2)停車駅の変更
(ⅰ)新たに追加すべき駅
既存の停車駅に加え、新宿三丁目駅と九段下駅を急行停車駅にすると良いでしょう。理由としては、どちらの駅も乗り換え路線が存在し利用客が多いことが挙げられます。この2駅を停車駅に加えた場合連続停車が発生してしまいますが、利便性向上のためには仕方ないと思います。
副都心線の17000系
半蔵門線の18000系
通勤急行については、急行の停車駅に加え住吉駅と曙橋駅に停車するといいと思います。住吉駅では九段下駅と同様に東京メトロ半蔵門線と乗り換えが可能なため、大手町などの都心中心部へのアクセス向上も見込めます。また、岩本町駅~新宿駅間に待避可能な駅が存在しないため、神保町以西では平行ダイヤとするのがいいと思います。
(3)緩急接続を行っていない
現在は岩本町駅と瑞江駅で待避を行っていますが、日中時間帯は瑞江駅の代わりに大島駅で待避するようにするといいと思います。これにより、大島駅で緩急接続が可能になり、瑞江駅などの急行通過駅の利便性の向上も見込めます。上下線で待避線を共用するため遅延リスクも高くなりますが、ダイヤにある程度の余裕はあるので問題ないと思います。
5.都営新宿線の改善ダイヤ案
以上のポイントを踏まえ、都営新宿線の改善ダイヤ案を考えてみました。
(1)日中 本八幡方面
急行は毎時3本の純増とし、急行は笹塚始発としました。笹塚駅で京王相模原線からの特急に接続し、京王相模原線から都営新宿線への最速達ルートとして機能するようにします。全ての待避可能駅で待避を行い、大島駅では緩急接続を行います。これにより大島駅以遠の急行通過駅への所要時間短縮が見込めます。
(2)朝ラッシュ時 新宿方面
ラッシュ時は瑞江駅の待避線を活用し20分間隔で運転します。このダイヤでは1サイクルあたり1本の各停を通勤急行に置き換えました。新型コロナウイルスの影響や現在進行している10両化などによる混雑緩和などにより混雑悪化は防げると思います。
6.まとめ
7.おわりに
駆け足で書いたので内容の詰まっていない文章になってしまいました。ただ、要点をまとめて話すことができたのは良かったと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
8.参考文献
東京都交通局
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/
駅探 電車時刻表
https://ekitan.com/timetable/railway
ITmediaビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/
おことわり:Web公開のため一部表現を変更させていただきました。掲載されている情報は研究公開当時のものです。現在とは若干異なる場合があります。
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