鶴見線・南武線浜川崎支線の利用状況

1.はじめに

 はじめまして。中学1年の○○です。今回は、川崎市・横浜市の臨海部を走る鶴見線・南武線浜川崎支線の利用状況についての研究をしたいと思います。初の研究ということで不慣れなところもあると思いますが最後までお読みいただければ幸いです。よろしくお願いします。

 なお、南武線浜川崎支線は、俗称「南武支線」ですが、この研究では、「南武線浜川崎支線」という表記で統一したいと思います。

2.鶴見線・南武線浜川崎支線について

①鶴見線・南武線浜川崎支線とは

 鶴見線には鶴見駅と扇町駅を結ぶ本線のほか、運河と隣接していることで有名な海芝浦駅や大川駅に向かう支線があります。鶴見駅でJR京浜東北線、京浜急行線(京急鶴見駅)と接続します。また、南武線浜川崎支線は、川崎駅と立川駅を結ぶ南武線(本線)と鶴見線を結ぶ連絡線で、途中の八丁畷駅で京浜急行線とも接続しています。どちらも、京浜工業地帯の工場に向かう通勤客が利用する通勤通学の時間帯以外は閑散としている路線です。特に、大川支線は朝夕のラッシュ時以外は全く電車が走っていません。

②車両

 鶴見線・南武線浜川崎支線では、国鉄時代に製造された205系が使用されています。

↑南武線浜川崎支線・鶴見線で使用されている205系

(上の写真は南武線浜川崎支線の車両、下の写真は鶴見線の車両)

③路線図

3.問題点

 上のグラフは鶴見線の駅別通過人員・乗降人員です。(現在は鶴見駅を除くすべての駅が無人駅となっているため、データは平成11年のものです。また、通過人員と乗降人員については欄外の説明をご覧ください)このグラフによると、鶴見駅以外では、弁天橋駅がやや多いものの、乗降人員は10,000人もいかないところがほとんどとなっています。しかし、国道駅~弁天橋駅付近では

 夜間人口が多くなっていますが、鶴見線はあまり利用されていないことがわかります。※乗降人員と通過人員について

乗降人員…その駅から乗車する人員とその駅で降車する人員の合計

通過人員…その駅と隣の駅の間で乗車している人数の合計

それぞれ一日の平均

 これは、鶴見線の平日の朝ラッシュ時とデータイムのそれぞれの時刻表です。

↑鶴見駅を7~8時台に発車する列車の時刻表

↑鶴見駅を9時30分~13時に発車する列車の時刻表

 この表を見ると、朝は5~7分間隔で運転されていますが、データイムは毎時3本で、海芝浦行きと扇町行きがそれぞれ2時間に1本運転されていて、毎時2本浜川崎行きが運転されていることがわかります。

 また、南武線浜川崎支線は、朝は毎時10~15分毎、データイムは40分間隔となっていますが、鶴見線と同様に沿線の人口が多い一方で鉄道の利用は少なくなっています。ちなみに、バスは臨海部のルートが発達していて、毎時1~2便はどのルートもあることを考えると、臨海部はバス輸送が発達していることがわかります。

 このような状況で鉄道シェア率を増やすにはどうすればいいかを次の章で考えていきたいと思います。

4.解決策

 これは単純に増発するしかないと思います。

 鶴見線については、毎時1本弁天橋行きを新たに運転し、鶴見駅~弁天橋駅では15分間隔で運転されるようにします。また、南武線浜川崎支線は、沿線のバスに対抗するため20分間隔での運転とします。以下に、平日11時台と12時台の下り時刻表を掲載します。

 弁天橋~浜川崎では間隔が広くなるところがありますが、そもそもこのエリアは工場が立ち並んでいるエリアで、この時間帯にはそこまで需要がないので問題ないと考えました。また、ただ増発しても沿線住民に知られなければ利用も増えないので、横浜市などと協力しての沿線住民への告知は必須だと思います。

5.川崎アプローチ線計画について

 南武線浜川崎支線の尻手駅~八丁畷駅間を廃止し、新たに川崎駅から八丁畷駅への線路を建設し、現在は尻手駅または八丁畷駅での乗り換えが必要となっている南武線浜川崎支線を川崎駅から直結させる計画で、川崎市が中心として計画されています。筆者としては、京浜工業地帯への通勤客の利便性や川崎市南部へのアクセスが向上しますが、現行でも尻手駅や八丁畷駅で乗り換えするだけでよいうえ、後述する羽田空港直通計画で立川方面からの直通を考慮した場合、現行の方が乗り入れやすい配線となっているので建設する必要がないと思います。

6.羽田空港直結計画について

 南武線浜川崎支線は現在浜川崎駅までですが、浜川崎駅から東海道貨物線に乗り入れると京急・東京モノレールの天空橋駅付近まで行くことができます。ここから新線を建設すると羽田空港に直結することができます。また、JR東日本が建設を決定した羽田空港アクセス新線や現在建設が検討されている都心直結線計画などはいずれも東京都心からのアクセス向上を目的としていますが、この計画を実施すると神奈川県や東京都西部からのアクセスが向上します。

 しかし、貨物線は貨物列車がたくさん運行されているためそれとの兼ね合いが問題となります。また、JR東日本としては羽田空港アクセス新線建設を決定しているため、建設に難色を示しています。

 南武線は他の私鉄との接続駅が多く、建設すると川崎市や東京都西部からの羽田空港へのアクセスが良くなるため、建設するのが良いと思います。

7.まとめ

 鶴見線の利用を促進するため、日中に鶴見駅~弁天橋駅間で毎時1本増発し、沿線住民に告知するのが良いと思います。

 羽田空港直結線は建設するべきだと思います。また、川崎アプローチ線は建設すべきではないと思います。

8.終わりに

 初めての研究として書いてみましたがいかがでしたでしょうか。今回は鶴見線と南武線浜川崎支線の研究ということでなじみのない人も多かったと思いますが、羽田空港へのアクセス向上のため羽田空港直結はできるだけ早く建設してほしいです。それでは最後に

最後までお読みいただきありがとうございました。

9.参考資料

・鶴見臨港鉄道株式会社

http://www.t-rinko.co.jp/history1003054.html

・川崎市鶴見線の説明http://www.city.kawasaki.jp/kawasaki/cmsfiles/contents/0000026/26345/22-2.pdf

・輸送データhttp://www.nk-works.sakura.ne.jp/ayano/data/jr-e/namb/jr-e-namb-h13.htm

・JR東日本 時刻表https://www.jreast-timetable.jp/

・【沿線革命021】 羽田空港への南武線の乗り入れで500万人近くが便利に

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/42121

おことわり:Web公開のため一部表現を変更させていただきました。掲載されている情報は研究公開当時のものです。現在とは若干異なる場合があります。

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