相鉄直通線のダイヤ予想

1.はじめに

 みなさんこんにちは。高校二年生の〇〇です。時間が経つのは早いもので、停車場の研究を執筆できる機会も今回が最後となりました。

さて、今回の研究ですが、最近話題になっている神奈川東部方面線、つまり相鉄・JR直通線、相鉄・東急直通線のダイヤを予想するというものです。「停車場」の研究では、基本的に現状の問題点に対して改善策を提示するというのが一般的ですが、今回はダイヤ予想というテーマのために、一味違う研究となりますがお許しください。なお、この研究を執筆したのは今年の7月です。

文化祭号なので、できるだけ分かりやすく書いていこうと思います。拙い文章ですが、最後まで読んでいただければ幸いです。

2.相鉄直通線とは

 それでは、相鉄直通線の概要を説明していきたいと思います。相鉄線は相鉄本線といずみ野線の2路線で構成されています。相鉄本線は横浜市の中心駅である横浜駅と神奈川県県央地区の中心駅のひとつである海老名駅との間を結んでいます。いずみ野線は本線との分岐駅である二俣川駅と小田急江ノ島線との接続駅の湘南台駅との間を結んでいます。

 このような路線のため、横浜駅が線内最大のターミナル駅として機能してきましたが、東京都心には一本で行くことはできず、横浜駅でJR線・京急線・東急線などに乗り換える必要がありました。

 そこで、西谷駅からJR東海道貨物線の横浜羽沢駅付近まで連絡線を建設し、JR直通線はそこからJR線に直通し、東急直通線は新横浜駅を経由して日吉駅から東急東横線、目黒線に直通するという計画が進められてきました。これが神奈川東部方面線事業です。JR直通線は横浜羽沢駅付近でJR東海道貨物線に、武蔵小杉駅―新川崎駅間で横須賀線に合流し、そこからは湘南新宿ラインと同じルートで大崎、渋谷、新宿方面へ向かいます。なお、横浜羽沢駅付近に新設される駅の名称は羽沢横浜国大駅に、西谷駅―羽沢横浜国大駅-新横浜駅を結ぶ路線は相鉄新横浜線という名称に決定されました。

 これにより、相鉄線から都心方面へ向かう際に乗り換え回数が減少し、所要時間が短縮されます。現在、二俣川駅から新宿駅までの所要時間は約60分ほどですが、JR直通線開業後には約15分程度短縮されて約44分になる見通しです。東急直通線が開業すれば都心方面だけでなく、新横浜駅へ1本で行けるようになるため、東海道新幹線へのアクセスが向上します。

 JR直通線は今年の11月30日に開業予定で、東急直通線は2022年度下期に開業予定です。今回の研究ではJR直通線開業時の、相鉄線内とJR線内のダイヤについて考察していきたいと思います。

▲相鉄直通線の路線図(灰色部分は未開業区間)※JR直通線は目黒駅には停車しない

直通線の開業により山手線の西側へのアクセス向上が見込まれる

3.相鉄線の現状

(ⅰ)運行系統・設備

 次に、現在の相鉄線の運行系統を説明していきたいと思います。現在運行されている種別は各停、快速、急行、特急の4種類で、接続・待避可能駅は瀬谷駅、いずみ野駅、二俣川駅、星川駅となっていて、いずれも2面4線(ホームが2つ、線路が4線)の駅となっています。二俣川駅は本線といずみ野線の分岐駅であり、それぞれの系統が接続できるような配線となっています。

▲二俣川駅の配線(横浜方面にある留置線は省略)

相鉄線の運行系統と停車駅は次の図の通りになっています。

 直通線が分岐予定の西谷駅には各停しか停車せず、本線系統の快速は一部時間帯のみ運転されています。

 相鉄線では1999年にいずみ野線の湘南台駅延伸に合わせて快速が運転開始されて以来、長らく各停、快速、急行の3種別のみが運行されてきましたが、2014年のダイヤ改正で特急が導入されました。特急導入の目的は速達性を向上させることによって、直通線計画が完成した時に乗客が直通線に流れ、横浜駅が空洞化することを避けるためです。

 特急の導入により、横浜駅―海老名駅間の所要時間は32分から26分に、横浜駅―湘南台駅間の所要時間は30分から24分に短縮されました。はじめは日中のみの運転でしたが徐々に運転時間帯の規模が拡大され、現在では朝ラッシュのピーク時間帯にも運転されています。

(ⅱ)乗客流動と乗降数

 続いて、乗客の流動と乗降数を見ていきたいと思います。以下のグラフのようになっています。

※乗降客数データは2017年のもの

※通過人員は平成26年の都市交通年報の下り通過人員のデータから1日当たりに換算

※棒グラフが乗降客数、折れ線グラフが通過人員を表す

 グラフから分かるように、乗客流動は本線がメインであり、各駅の乗降数も本線の方が上回っていることが分かります。乗降客数はターミナル駅の横浜駅が突出して高く40万人以上で、小田急線との乗り換え駅の海老名駅、大和駅が10万人を超えています。このグラフを見ると他の駅が少ないように見えますが、鶴ヶ峰駅、二俣川駅、三ツ境駅も5万人を超えて多くなっています。

4.ダイヤ予想の条件

 ダイヤ予想にあたり、まずは現在分かっている条件をまとめて考察に移りたいと思います。

(ⅰ)配線

 ダイヤを考えるにあたり、配線を考慮すべき駅が2つあります。配線の使用法が変わる駅として西谷駅を、配線に注意すべき駅として新川崎駅を見ていきたいと思います。

(1)西谷駅

 次の図は西谷駅の直通線開業時の配線です。

 もともと、西谷駅は2面4線の一般的な配線の駅でしたが、直通線の整備に伴い配線変更が行われ、2面4線で横浜方面への折り返し用の留置線が2本ある駅に変わりました。現在外側の2線と留置線は使われておらず、内側の2線のみが使われています。この研究では留置線を使うものとして進めていきたいと思います。

(2)新川崎駅

 次の図は新川崎駅付近の大まかな配線図です。

 JR線に直通する電車は羽沢横浜国大駅付近でJR東海道貨物線に合流し、京急線生麦駅付近で横須賀線と並走し、新川崎駅を過ぎたあたりで新鶴見信号場の脇を通り、横須賀線に合流します。羽沢横浜国大駅方面へ行く電車は新川崎駅のすぐ脇を通りますが、直通電車の配線上新川崎駅の手前で合流することはできないため、新川崎駅に停車することはできません。

(ⅱ)需要予測

 次に、国土交通省の資料の需要予測のデータを見ていきたいと思います。ダイヤ考察の際にはこのデータを重視して進めていきたいと思います。

(1)JR直通線方面への各駅からの需要

 次の図は1日当たりの相鉄線各駅からJR直通線方面への需要を表したものです。


※相模鉄道(株) 相鉄・JR直通線加算運賃設定 運輸審議会説明資料より作成

※もとのデータ内の西谷駅の乗車数は0.2万人と書かれているので、2000人として表記

※JR直通線から相鉄線への需要はデータに含めていない

 西谷駅以西では基本的に現在の乗降数の傾向と同じように、他社線との接続駅の需要が多く、いずみ野線よりも本線の需要の方が多くなっています。また、西谷駅に近い鶴ヶ峰駅の需要も多くなっています。その一方で、西谷駅以東は横浜駅から近い事もあり、ほとんど需要はありません。このことから、この研究では西谷駅以東からの直通線への需要は考えないものとします。

(2)路線全体での輸送需要の変化

 それでは、直通線開業による輸送需要の予想データを見ていきたいと思います。西谷駅―羽沢横浜国大駅間の断面輸送人員(ある区間の輸送人員)は約7.0万人となる見通しです。この内訳は以下の3つに分けられています。


①横浜駅経由利用者の転移:約3.8万人

②他社線からの転移:約2.5万人

③その他交通機関※からの移転:約0.6万人

※羽沢横浜国大駅付近からバス等で横浜駅まで利用していた方など


※相模鉄道(株) 相鉄・JR直通線加算運賃設定 運輸審議会説明資料より引用

 今まで横浜駅経由で都心に向かっていた人と他社線やその他の交通機関を利用してきた人が直通線を利用するようになるということです。このため、西谷駅―横浜駅間の輸送人員が今と比べて約3.8万人減少することになります。

(ⅲ)使用車両

 直通線に使用される車両についてですが、相鉄側は新型車両の12000系が、JR側は埼京線で使用されているE233系7000番台が増備されて使用される予定です。

直通線の試運転を行う12000系

埼京線などで運用されるE233系7000番台

 

 使用される車両はこの2種類のみなので、直通線系統の折り返しは同じ車両で折り返すこととして考えたいと思います。

(ⅳ)運行の詳細

 次に、現在公表されている運行本数、区間等の情報を見ていきたいと思います。相鉄直通線の情報を公開している公式ホームページによれば、朝ラッシュ時間帯には毎時4本程度、その他時間帯には毎時2~3本程度が運転されることになっています。

 また、運行区間は神奈川新聞の2019年1月1日の記事によれば日中は新宿での折り返しが基本となるが、朝ラッシュ時はJR埼京線・川越線に直通することになっているそうです。

 このデータから、朝は毎時4本が直通し、昼は毎時2本が直通して新宿駅で折り返しをするものとして考えていきたいと思います。また、先述したように二俣川駅―新宿駅の所要時間は約44分と発表されているのでこのデータも使っていきたいと思います。

5.予想ダイヤ案

 それでは、いよいよここまでまとめてきたことを踏まえて予想ダイヤ案を提案していきたいと思います。ただしダイヤは、JR線側は平日日中のみ、相鉄線側は平日朝ラッシュと平日日中のみを考えるものとします。JR線のダイヤは埼京線、湘南新宿ライン、横須賀線などの路線が関係してくるため、複雑です。このことから、JR線側のダイヤは改変せず、直通列車のダイヤを考えていきたいと思います。

 このように、JR線を優先してダイヤを組んでいくため、まずはJR線のダイヤから考えていきたいと思います。

(ⅰ)JR線日中ダイヤ

(1)現行ダイヤ

 関連する路線として、武蔵小杉駅-池袋駅間の横須賀線・湘南新宿ライン・埼京線の北行の日中パターンの時刻表を見ていきたいと思います。南行の時刻表は掲載しないため折り返し時刻が分からなくなっていますがご了承ください。

※凡例:横須→横須賀線、湘普→湘南新宿ライン普通、湘快→湘南新宿ライン快速

特快→湘南新宿ライン特別快速、埼京→埼京線各停、快速→埼京線快速

※一部11時台以外の列車も11時台に時間を合わせて表記

※通過時刻は灰色で表記

 これは武蔵小杉駅を基準にした11時台の1時間の時刻表です。このように、上記の区間では複数の路線が乗り入れているため、ダイヤが複雑となっています。1時間当たりの列車の本数は横須賀線が4本、湘南新宿ラインが4本、埼京線各停が6本、埼京線快速が3本となっています。これらの列車は日中にパターン(12:03発、13:03発・・・のように毎時間同じ時刻に発車すること)が組まれていますが、成田エクスプレスなどの特急はパターンではないため、時刻表に違う時間帯の列車(例.武蔵小杉12:10発成田エクスプレス)も表記しました。これは、直通線のダイヤはパターンとなるため、どの時間帯にも対応できるようにするためです。

(2)予想ダイヤ

※凡例:相直→相鉄線直通

 まず、直通列車の停車駅についてですが、表記していませんが新川崎駅は配線のため停車不可能、西大井駅は通過とします。西大井駅を通過とするのは、現在湘南新宿ラインの快速・特別快速は西大井駅を通過していて普通列車が毎時2本停車しているためこれ以上新宿方面への列車を停車させる必要がないからです。

 現行ダイヤを見ると、大崎駅―新宿駅間では大きく列車の間隔が空いている個所があるため、その個所に直通線のダイヤを組んだという形になります。直通列車は毎時2本のためおよそ30分間隔とし、横須賀線との兼ね合いを考えた結果このような形になりました。武蔵小杉11時4分発の直通列車は埼京線の快速に追いつかない程度に大崎駅に到着し、時間調整を行います。

 新宿駅の折り返しについてですが、埼京線の各停は2番線・3番線を用いて折り返しを行っていますが、直通線が新宿駅で折り返しをする時間には両方とも埋まっているため、現在特急成田エクスプレスや東武線直通の特急列車の専用ホームとして使われている5・6番線を利用して折り返しをすることとします。こちらのホームは時間に比較的余裕があり、折り返しは十分可能だと考えられます。また、埼京線ホームとは別にすることで、直通線とは反対方向に折り返す埼京線との乗り間違いを防ぐ効果もあると考えられます。

(ⅱ)相鉄線日中ダイヤ

(1)現行ダイヤ

 次に、相鉄線の日中の上りダイヤの現行パターンを見ていきたいと思います。

※一部の駅は省略しています

このように、基本的には30分パターンとなっていて、本線系統は特急が毎時2本、急行が4本、各停が2本となっています。いずみ野線系統は特急が毎時1本、快速が2本、各停が4本となっています。二俣川で各停と優等列車が緩急接続するダイヤとなっていて、いずみ野線から横浜駅へ直通する優等列車は少ないですが利便性は確保されています。

(2)予想ダイヤ

 予想ダイヤは次のようになっています。

※凡例:直各→JR線直通各停

 先述のように、二俣川駅―新宿駅間の所要時間は44分なので、二俣川駅―西谷駅の所要時間と武蔵小杉駅―新宿駅の所要時間を考えると、西谷駅―武蔵小杉駅間の所要時間は17分程度になると思われます。上記の時刻表はこの時間を用いて先ほどのJR線のダイヤに合わせて、現在の日中パターンダイヤの時間をずらしたものを基本としています。

 需要予測の章で先述したように、本線の需要が多いうえに鶴ヶ峰駅の需要も多いため直通する列車は本線系統の各停とすべきだと考えられます。そのため、直通各停は現在毎時2本ある本線系統の各停を直通列車に変えたものとなっています。西谷駅―横浜駅間の各停の本数が減少するため、その補完のために西谷駅始発の各停を設定します。

 他線利用者が新たに相鉄直通線を利用する需要もあるため、直通列車は二俣川駅で特急と接続して、海老名駅・大和駅からの速達性と、横浜駅方面への速達性も確保しています。また、鶴ヶ峰駅から横浜駅方面に向かう際に西谷での乗り換えが必要となり利便性が低下するため、直通各停の直後の急行を快速に変更しています。

 JR直通線の開業時では、日中の直通電車の本数は多くなく、二俣川駅で直前の快速と特急から直通各停に乗り換えることが可能なため、停車駅を変更する必要はないと考えられます。

(ⅲ)相鉄線朝ラッシュダイヤ

(1)現行ダイヤ

 最後に、朝ラッシュ時のダイヤの予想を見ていきたいと思います。まずは、現行ダイヤを見ていきたいと思います。

 このように朝ラッシュ時のダイヤパターンは、16分あたり本線系統の特急が1本、急行が3本、いずみ野線系統の各停が3本というダイヤになっていて、各停は二俣川で優等列車に乗り換えることができ、星川で優等列車の通過待ちを行います。また、急行は瀬谷駅で特急の通過待ちをします。

(2)予想ダイヤ

 予想ダイヤは次のようになっています。

※凡例:通特→通勤特急

 

 朝ラッシュ時も日中と同様に本線系統の各停が直通するものとして考えていきたいと思います。現行との変更点は現在急行がパターン中3本あるうち、二俣川駅基準で特急の直前を走る急行を直通各停に変更します。これに伴い、直後の特急が西谷駅で接続できるように西谷駅停車に変更し、種別を通勤特急とします。これにより、日中ダイヤと同様に海老名駅・大和駅からの速達性を確保できます。朝ラッシュ時には、優等列車は先行の各停に詰まり、速度が低下するため西谷駅に停車しても所要時間は変わらないと思われます。

 この結果、横浜方面への優等列車の本数が3本に減少し混雑の悪化が予想されます。予想ダイヤ案に似たダイヤの2015年5月改正ダイヤでは、15分あたり急行3本、各停3本のダイヤであり、西横浜駅―平沼橋駅間の混雑率も146%でした。(※目安として、150%は広げて楽に新聞を読めるほどの混雑率)一方で、現行と同じダイヤで運行されていた2017年度の混雑率は133%となっていて、やはり2015年に比べると低くなっています。今まで横浜駅を利用してきた乗客の一部が直通線に流れるため、予想ダイヤでは133%よりは高くなるものの、146%よりは低い混雑率になると考えられます。

 ただ、現状では混雑率が車両によってまちまちなため、分散乗車を呼び掛けることで混雑率悪化による影響を緩和することができると思います。

(ⅳ)まとめ

(1)日中ダイヤ

・日中の直通列車は毎時2本で、新宿駅5・6番線を用いて折り返す

・直通列車は相鉄線内各停で、新川崎駅・西大井駅は通過

・相鉄線特急は二俣川駅で直通各停に連絡

(2)朝ラッシュダイヤ

・朝ラッシュの直通は各停で毎時4本

・直通列車の停車駅は日中と同じ

・西谷駅に停車する通勤特急を導入

・直通に伴う急行減便のため混雑率悪化の見通し

6.追記

 研究は以上となりますが、なんと研究が完成する前日に直通線のダイヤの概要が発表されたので、概要を見てみようと思います。


2.新ダイヤのポイント

◇特急・快速が西谷駅に停車

相鉄・JR直通線の開業により、横浜方面と都心方面の分岐駅となる西谷駅に、特急と快速が

停車することで、乗り換えの利便性向上を図ります。

◇いずみ野線に新種別(通勤特急・通勤急行)を導入

現行ダイヤでは、上りの平日朝ラッシュ時間帯のいずみ野線は各停のみの運行ですが、新ダイヤでは上りの同時間帯に、通勤特急および通勤急行を導入し、いずみ野線から横浜方面への速達性向上を図ります。なお、通勤急行は、一部海老名駅からも運行します。

また、湘南台駅発の通勤特急と海老名駅発の特急(JR線直通)が二俣川駅で接続することにより、湘南台方面から都心方面への速達性・利便性向上を図ります。

※相鉄線ホームページより引用


▲新ダイヤの停車駅 ※△は通勤特急、通勤急行が停車

 

このように、新種別の通勤特急・通勤急行が設定されるほか、特急・快速が終日西谷駅停車となり、変更点が多くなっています。また、直通列車は本線系統の各停と特急で、直通線内は各駅に止まり、西大井駅にも停車します。

 予想との相違点としては、

・直通列車は西大井駅停車

・特急も直通する

・特急と快速が終日西谷停車

・通勤急行の設定

・通勤特急鶴ヶ峰停車

・いずみ野線に急行・通勤急行設定

といったあたりでしょうか。

 比べてみると全然当たっていませんね(笑)。特急西谷停車はまだしも、通勤特急と通勤急行が導入されて、鶴ヶ峰駅停車とは予想が全くつきませんでした。やはり、自分は現行ダイヤにとらわれ過ぎていたかもしれません。詳細なダイヤは発表されておらず、どのようになるのかは見当もつきませんが、発表が楽しみです。

7.おわりに

 さて、読者の皆様いかがでしたでしょうか。やはり、ダイヤ研究というのは難しいもので、あまりダイヤを組んだ経験がなかった私ではあまりうまくまとめることができなかったというのが正直な感想です(苦笑)。いろいろ条件をまとめたのはいいものの、現行ダイヤ案を少し変えただけのものとなり、読者の皆様にとっては物足りない内容になってしまったかなと思います。また、細かいところで目をつぶった部分もいくつかあり、少し後悔しています。

 ダイヤに関しては、素人の私が言うのも何ですが、なかなか簡単に思ったようにできるものではなく、鉄道会社の担当者が頭を相当絞って生み出されたものだと思います。我々が快適に乗り換え回数を少なく、所要時間を短くして移動できるのも、ひとえに鉄道会社の方々の涙ぐましい努力のおかげだと思います。この研究を通して、読書の皆さまに「どうして今のダイヤはこうなっているのだろう?」と普段使用している路線のダイヤに興味を持っていただければ嬉しいです。

 私はこの部誌「停車場一一八号」をもって引退となるので、出来は微妙ですがなんとか提出できてよかったと思います。はじめ、ダイヤ案がうまくいかず提出を諦めることも考えましたが、同輩からの応援もあり、結果的に自身過去最長の研究となりました。鉃研を辞めていた時期があり、ずっと研究を書いてきたわけではありませんが、研究を書いてきたことによって文章力や思考力が多少上がったと思います。

 今思い返してみれば、鉃研での活動はなかなか楽しかったなぁと思えるので在籍していてよかったと思います。また、今年は研究班に新中1が10人以上も入ってくれたので、嬉しい限りです(高学年が校閲するのは大変になるでしょうが・・・)。

 最後になりますが、鉃研の活動の手助けをしてくれた顧問の先生方や、一緒に活動を行ってきた同輩、後輩、そして読者の皆さま、本当にありがとうございました。

8.参考

・相鉄公式ホームページ

https://www.sotetsu.co.jp/

・鉄道・運輸機構

https://www.jrtt.go.jp/

・国土交通省

http://www.mlit.go.jp/

・神奈川県ホームページ

http://www.pref.kanagawa.jp/

・神奈川新聞2019年1月1日記事

おことわり:Web公開のため一部表現を変更させていただきました。掲載されている情報は研究公開当時のものです。現在とは若干異なる場合があります。

浅野学園鉃道研究部 『停車場』アーカイブ

浅野学園の鉃道研究部が発行する部誌『停車場』のアーカイブサイトです。過去に発行された『停車場』を自由に閲覧することが出来ます。

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